空き家ニュース[地域版]

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2026.9.30

福島県いわき市

いわき市で実家を相続したら? 売却する前に知っておきたい管理とこれからの選択肢 

この記事の結論
いわき市にある実家を相続したものの、「自分は県外に住んでいるし、どうすればいいのだろう」と悩む方は少なくありません。

相続した実家は、すぐに売却する必要があるとは限らず、まずは名義や建物の状態を確認したうえで、売却・活用・管理など、自分たちに合った方法を考えることが大切です。

INDEX

[目次]

いわき市で実家を相続したら、まず何を確認する?

①誰が不動産を相続するのか

兄弟姉妹など複数の相続人がいる場合、「誰が実家を引き継ぐのか」を整理することが先決です。

特に、実家以外の預貯金なども含めて遺産分割を考える必要があるため、「とりあえず自分が管理しておこう」と曖昧なままにしておくと、後々話が複雑になることがあります。

また、2024年4月から相続登記が義務化されています。相続によって不動産を取得したことを知った日から原則3年以内に相続登記の申請が必要です。詳しい手続きについては司法書士などの専門家に確認しましょう。

②家と土地の状態を確認する

次に、建物や土地の状態を確認します。

築年数、雨漏り、屋根や外壁の傷み、水道・電気の状況、庭木や雑草の状態など、できるだけ現地を確認しておきたいところです。

例えば、県外に住んでいて何年も実家を訪れていない場合、外から見ただけでは分からない雨漏りや給排水設備の不具合が発生していることもあります。

③「すぐ売るか」ではなく「どうするか」を考える

相続した直後に、必ずしも売却の結論を出す必要はありません。

「将来、自分や子どもが使うかもしれない」「しばらくは残しておきたい」という場合には、適切に管理しながら今後の方向性を考える方法もあります。

大切なのは、何もしないことと、管理しながら考えることは違うという点です。

相続した実家を放置すると、どんな問題がある?

相続した実家を使わないまま放置すると、建物の傷みや庭の繁茂などが進み、管理の負担が大きくなる可能性があります。

いわき市が公表している「第二次いわき市空家等対策計画」では、2017年度から3年間に実施した空家等実態調査において、調査対象となった空き家の所有者の7割以上が60歳以上、8割弱が相続されないまま放置されているなどの課題が示されています。

また、いわき市は空き家について、老朽化による安全面だけでなく、周辺の生活環境や地域のまちづくりにも影響する問題として位置づけています。

例えば、庭木が伸びて道路や隣地にかかってしまった場合、遠方に住んでいる所有者が自分で対応するのは簡単ではありません。

だからこそ、「まだ売るつもりはないから何もしない」のではなく、残すなら残すなりの管理を考えることが重要です。

いわき市の空き家事情を知っておこう

いわき市で実家を相続した場合、地域の住宅事情も知っておくと、今後の判断材料になります。

2023年に実施された総務省「住宅・土地統計調査」によると、いわき市の空き家は25,170戸、空き家率は15.3%でした。2018年の調査では空き家数19,680戸、空き家率12.3%だったため、5年間で空き家数は増加しています。

いわき市自身も、空き家が増加傾向にあることを課題として捉え、「第二次いわき市空家等対策計画」を策定しています。計画期間は2022年度から2026年度です。

人口についても、いわき市は長期的な減少傾向にあります。市の資料によると、人口は1995年の360,598人をピークに減少しており、2020年には337,199人となっています。さらに、2025年の国勢調査速報値では306,495人となっています。

つまり、いわき市の実家については、「親が住んでいた頃と同じように、将来も誰かが住む」とは限らないという視点も必要になっています。

県外に住んでいる場合、実家はどう管理する?

自分で定期的に訪問する

帰省のタイミングに合わせて、換気、通水、庭の確認、郵便物の整理などを行います。

ただし、年に数回しか訪問できない場合には、建物の変化を見落とす可能性があります。

家族や知人に協力してもらう

近くに親族や知人がいれば、定期的に様子を見てもらう方法もあります。

ただ、長期間お願いするとなると、負担をかけてしまうこともあります。

空き家管理サービスを利用する

遠方に住んでいる場合には、地域の事業者による空き家管理を利用する方法があります。

定期的に現地を確認してもらい、換気や通水、外観確認、庭の状態確認などを行うことで、「何かあったらすぐ現地へ行かなければならない」という負担を減らせます。

いわき市の空き家対策計画でも、遠方居住などの理由から十分な管理ができない所有者がいることが課題として挙げられています。

相続した実家は「売る」だけが答えではない

相続した実家の今後については、大きく分けるといくつかの選択肢があります。

迷ったら、いわき市の地域事情を知る専門家に相談する

実家の相続で難しいのは、「売ったほうがいいのか」という答えを最初から出すことではありません。

むしろ、
・家はいくらくらいの価値があるのか
・修繕して残す意味はあるのか
・空き家のままにすると、どんな管理が必要なのか
・遠方から管理できる方法はあるのか
・いわき市内で需要が見込める地域なのか

といった情報を集めることが第一歩です。

特にいわき市は、平、小名浜、勿来、常磐、内郷、四倉など、それぞれ住宅地としての特徴が異なります。市域も広く、実家の場所によって周辺環境や不動産の状況も変わります。

だからこそ、全国一律の情報だけではなく、実家のある地域を実際に見ている地元の不動産会社や専門家に相談する意味があります。

いわき市では、NPO法人いわき市住まい情報センターと市が連携し、空き家や住まいに関する相談窓口や相談会なども実施しています。

いわき市で実家を相続したら、「何もしない」から一歩進んでみる

実家を相続すると、「売るべきなのか、残すべきなのか」と悩むのは自然なことです。

大切なのは、急いで結論を出すことではなく、相続した実家の状態を確認し、必要な手続きを進めながら、今後の選択肢を整理することです。

特に県外に住んでいる場合、空き家になった実家の管理は想像以上に負担になることがあります。

「今すぐ売るつもりはないけれど、家の状態だけ確認してほしい」
「いわき市の実家をこのまま残しておいて大丈夫なのか知りたい」
「売却と管理、どちらが自分たちに合っているのか相談したい」

そんな段階から、地域の不動産会社や空き家管理の専門家に相談してみるのも一つの方法です。

相続した実家のこれからを考えることは、単に不動産をどうするかではなく、家族にとって大切な場所をこれからどうしていくかを考えること。

焦らず、まずは現在の状況を知るところから始めてみてはいかがでしょうか。

実家の今後を考える4つの選択肢

選択肢

向いているケース

自分で住む

将来的に自分や家族が利用する予定がある

活用する

賃貸など別の使い道を検討したい

売却する

今後利用する予定がなく、維持管理も難しい

管理しながら考える

すぐに結論を出せない

参考情報

·         いわき市「第二次いわき市空家等対策計画」

·         いわき市「令和7年国勢調査結果の速報値」

·         総務省「令和5年住宅・土地統計調査」

·         法務省「相続登記の申請義務化について」

·         いわき市「空き家バンク活用支援事業」

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